自宅サーバーのための自作PC

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2017年12月10日 (日) 15:34時点におけるReimen (トーク | 投稿記録)による版 (パーツ選び)

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自宅サーバーにおいて安定稼働を目指す人に贈る、自作PC指南書。

パーツ選び

パーツ 詳細
電源 しっかりしたものを選ぼう。SeasonicやENERMAX、Corsair等はそこそこ評価が高いメーカー。(全製品がいいとは言えないが)
また、効率の良さ(≒電気代の安さ)や発熱の低さから80+ GOLD以上のものがおすすめ。
といっても、無駄に大容量の電源は効率が低下するので、最大時が70%~80%程度になるよう目指すのがいいだろう。(ただし、一番効率がよいのは50%。でも、最大なんてめったに使わない。)
動物の名前の電源(TigerとCougarを除く)、SWと言うメーカーの電源、筋肉モリモリマッチョマンのロゴの電源、KEIAN電源はさけよう。(発火・パーツ道連れなんて洒落にならん)
一つの目安として、1Wあたり10円以上のコストは最低限かけよう。(例えば500Wの電源なら5000円以上のもの)
ケース 例えばファイルサーバーや録画サーバーなら、どれだけファイルを保存できるが重要になることが多いと思われる。
その場合、ストレージ(HDDやSSD等)の容量が物を言い、ストレージが積めれば積めるほど良いので、大きめのケースがよい。
また、エンコードなど負荷がかかるものはある程度通気性に気を配ろう。
ただし、長期稼働させる場合、ホコリも気にしなければならないため、その辺りとトレードオフにはなる。
ファンの排気より吸気を多くすることである程度ホコリの進入路は限定できるので、それも活用しよう。
たまに、ケースなんて何でもいいじゃんという考えの下、ダンボールケース(?)でサーバーを運用する人がいるようですが、常時稼動させるサーバーで燃えやすいものが近くにあるのは火事等の危険の面から非常に不安なのでやめましょう。
CPU エンコードする場合はi7やi5あたりがオススメ。QSVにてエンコードを行う場合はQSV対応のCPUならやや性能の低い物でもOK。
エンコード等をしない(≒ほとんど性能を必要としない)場合は、Atom系などの省電力CPU搭載マザーボードを用いる手もある。その場合、消費電力的にはノート機より少し高い程度で済むこともある。
AMDは安く省電力なものを作りたい場合(AM1 Athlon、AM1 Sempron)、モリモリ仮想化したいがそんなにお金がない場合(FX、Ryzen5,7)に選ぶといいと思う。AM1はとにかく安い(MB合わせて8000円いかない)。FX、Ryzenはコア単価が安い。ただし、FXとRyzenは内蔵GPUが無いのでそこは大きなデメリット。あとFXは消費電力と熱との戦いになる。
CPU
クーラー
純正でもなんとかなる場合は多いが、エンコードなど負荷がかかる用途が多い場合は、安定性向上のためにできれば少しだけ大きめな空冷クーラーを付けてあげよう。
水冷とか考えてる人はいないと思うけど、クーラントの交換の手間などを考えれば空冷のが楽。
液体窒素やドライアイス、ペルチェ素子冷却はお引き取りください。
マザー
ボード
IntelCPUを使用するならLGA775世代より古いマザボは経験上安定性が低いのでおすすめできない。LGA1156以降なら概ね問題なさそう。
電源フェーズに関しては、4フェーズあればi7系でも安定して動作する。(オーバークロックは除く。というか、オススメしない。)
フェーズ数はあっても8フェーズ程度までにするべき。(それ以上はオーバースペック。消費電力の増加を招きかねない。)
また、WindowsServerならまず問題にならないが、Linux系の場合はLANドライバーがない可能性もあるので注意が必要。
一つの傾向として、互換性が高いのが蟹(Realtek)チップで、安定性はIntel系が優秀。最近のマザーボードに搭載されているQualcommのKiller系統は、あくまでGaming向けなのでサーバーにはオススメしない。(ドライバも少なそう)
メモリ 個人で軽く使う分には性能はあんまり気にしなくていい。容量としては、4GBもあれば録画サーバーくらいは問題なくできる。
ただし、複数の役割を持たせるなら、8GBくらいあったほうが心強い。仮想化するなら16GB。
なお、CPU・マザーボードによってはECC(エラー訂正機能)付きのメモリが求められることがある。その場合は高価になるが、安定性は上がる。(でも、個人ではそんなに必要ない)
HDD サーバー向け、またはエンタープライズ向けを謳っているものを買うのを推奨。WDのRed(NAS向け)や東芝のMD・MG系が手軽か。
間違ってもWD Greenは買ってはいけない・・・。(HDDの話とか見ればいいんじゃないかな)
光学
ドライブ
用途次第。BDとか保存するならBDドライブが必要だし、そうでないならOSインストールしたら読み込みだけできて、かつ終わったら外すかもしれないしとマチマチ。
グラフィック グラフィックボードなどゲームに使うようなものは電源に負担がかかる上、消費電力の上昇を招くので必要無い。基本的にはディスプレイへの出力等が必要なときはCPU内蔵グラフィックの使用を推奨。
ただし、オンボードグラフィックがない、CUDAエンコードしたい、深層学習したい、多画面出力をしたいと言う場合は、必要に応じて増設すること。
その他拡張 当たり前だけど、必要なものだけ挿そう。それ以外は不安定要因になりかねないので、挿さないほうがよい。
ファイルサーバーなら、リムーバブルベイがあるとデータ交換や保存が捗りそう。

中古やジャンクでパーツ入手したい場合

上の表を参考にめちゃ良いパーツを選んで全部新品購入なんてことになるとお金がかかる…。だったらジャンクで入手したい…。というあなたへの助言。
ジャンク品は動作する保証がないパーツであることを理解していることが大前提。
だから常時稼働に耐えうる程度の信頼性が求められるサーバーに使うのはあまり推奨されないということを頭に入れてね、という前置きの上で。


ジャンク品を使っても良さそうなもの

多分ケチっても…バレへんやろ。ってところ。
もちろん、用途にもよるし、正常動作することが前提。

  • ケース
    安定性に直接かかわるものではないので、どんどんジャンクで入手してよいのではないかと。
    ただ、ある程度のエアフローが確保ができるものや、HDDの脱着が用意なもの、剛性がそれなりに高いものを選んだ方がイイかも。
  • 光学ドライブ
    こちらも安定性に直接かかわるものではないので、インストールくらいだったらいいんじゃないかな?
    とはいえ、読み書きテストくらいはしておこう。
  • グラフィックボード
    オンボードやCPU内臓を使えればそれで十分だけど、差す場合はジャンクでも動作するならさほど問題なさそう。
    ただし、あんまり消費電力の高くないものを選ぼう。
    あと、計算資源として使うなら高負荷がかかるのでジャンクは論外。

テストの上でならジャンク品を使っても良いもの

少し不安が残るので十分テスト運用させて確かめてからにしてね。

  • CPU
    一度動けばなかなか壊れるもんじゃない…はず。安く入手できて、かつ動けばアリ。
    あ、でもたまーに何故か安く出てるES品は絶対にやめようね!(修正されてないバグがあったり、正規マザーでの動作保証外なので)
  • メモリ
    Memtest86+かけて大丈夫ならば。最低1周。
    長期運用するなら10周くらい回しても損はない。(それだけ回れば最低1週間は安定稼働するはず)
    メモリエラー1つでもあったらぶん投げろ。
  • マザーボード
    安定性にかかわるクッソ重要なパーツ。最低でも1週間くらいテスト運用して落ちないか確かめてからどうぞ。
    1155世代以降推奨。というより、LGA775世代以前非推奨。
    AMDはAM3世代以降推奨。APUはFM2以降がいいかな。
    メーカー向けの特殊マザー?悪いことは言わないからやめてこう?

ジャンク非推奨

おとなしく新品で買ったほうがよいのでは…というもの。

  • HDD
    これにジャンクを使うのは怖い。中古もちょっと…。
    短期間テスト運用時とかどうでも良いデータなら良いけど、痛い目を見たくなければジャンクは使わない。
  • 電源
    電源は電力の源、つまりぶっ飛んだら終わりっ!じゃけん良いものを使いましょうね^~。
    巻き添えにするような安物買うのも不調の原因になるのでヨクナイ。
    それでも使いたいならよーーーくテストしましょう。
    あと、燃えても泣かない。