自宅サーバーを始めるあなたに

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2018年3月7日 (水) 22:55時点におけるSoutyou (トーク | 投稿記録)による版 (ブロードバンド回線(グローバルIP付))

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最近組み直した自宅サーバ

自宅サーバーを始めんとする方々に向けて書いていきます。以下ではひとまず全世界から閲覧可能なWebサーバーを立てることを前提としています。
基本中の基本から書いていくので、そんなん知ってるわ!って思ったら読み飛ばして下さい。
あと、情報の信憑性が低い部分があったりするのでご了承下さい。

ひとこと

自分のお家にサーバーがあると非常に便利です、捗ります。私は同志を増やしたいです(本音)
まずは第一歩を踏み出しましょう。


そもそもサーバーとは

送られてくるクライアントからの要求に応じて返事を返す仕事をするのがサーバー。
一番わかりやすいのがWebサーバーで、利用者がアクセスするとウェブページの内容を送ってくれる。このほかに例として以下のような物がある。

  • ファイルサーバー(NAS)
  • FTPサーバー
  • メールサーバー(POPサーバー,SMTPサーバー)
  • DNSサーバー

個人ではWebサーバーとファイルサーバーが多そう? しかし、Webサーバーとファイルサーバー両方持ちたいからといって2台PCを用意する必要はない。もちろん分けても良いが、1台で何役もこなすことが出来る。大企業などでユーザーやアクセスが多い場合や信頼性が重視される場合などは分けた方が良いけれど、個人の自宅サーバーにおいて複数台のサーバーに役割を分散するメリットは低いと思われる。

あと、「サーバ」と「サーバー」、最後伸ばすか伸ばさないかというのは自由でOK。技術系では最後は伸ばさない事が多い。

あと、俗によく鯖と略されます。


サーバーが自宅にあるということ

近頃はVPSが人気のようで、手軽にサーバーを勉強するならそちらの方が良いと言われている。
しかしながら、サーバー部は「サーバー構築の勉強」を第一の目標にはしておらず、あくまで実用品として使うことを目標にしている。勿論、構築途中で得た経験や知識が後々生かせる事もあるかと思うが、ここでは目的(=サーバー利用)がある上で、手段(=サーバー構築)を用いることにする。
ここまでを踏まえた上で、サーバーが自宅にあるということのメリット・デメリットは以下の通り。

メリット

  • 大量のファイルを集中管理出来ること
家にあるPCに入っているデータを持ってくるのを忘れてしまった!なんて失敗は誰にでもあるもの。
常にサーバーにファイルを置くようにすれば、どこからでも必要なファイルを取り出す事が出来て便利! どうせ常時稼働させておくなら、自分の持っているあらゆるファイルを一つのサーバーに統括して管理するのが楽。
  • 自分と同じローカルネットワーク上にあるということ
自分の持っているデータを全てサーバー上で管理したいもの。しかしこれを実現するにはお家の中にサーバーがある必要がある。なぜならば、全てのデータをインターネットを介して外部のサーバーに入れたり取り出したりするには回線がボトルネックになって遅くなるし、また、転送出来るデータの量には限りがある(大手プロバイダの多くには一日当たりのアップロード容量制限がある)からである。
最近はクラウドと言って、宅外サーバー上にファイルを置くのが流行っている。数GB程度なら良いが、数十~数百GBもの大量のファイルを全て別所のサーバーに置くのは非現実的。
気軽に手軽にファイルを置いたり取り出せるファイルサーバーとしての用途も兼ねるのであれば、ローカルネットワークを介して高速に取り出せて、(ローカルネットワーク内であれば)転送量制限も一切無い自宅サーバーという選択が最適!
  • (ハードウェアも含めて)自分が管理者であるということ
自分の好きなように出来ることのメリットは非常に大きく、ブロードバンド回線環境以外、縛られる物はない。保存領域の容量が足りなくなってきたらHDDを付け足せば良いし、処理速度が足りなければCPUやメモリを自由に強化可能。
また、ソフトウェア面から言うと、レンタルサーバーなどではありがちな管理者権限が与えられない事などは、自宅サーバにおいては無い。
レンタルサーバーでは成し得ない、自宅サーバーならではの利用法。

デメリット

  • 電気代
PCの構成にもよるが、だいたい500円~1000円/月が目安かと思われる。
省電力を意識して組み立てれば安く済ませられる。


用語集のようなもの

長くなったので、ネットワーク用語集に移動しました。
用語集を最初に読むのが面倒なら、とりあえず飛ばして分からない単語が出てきた時に参照しよう。


必要なもの

ブロードバンド回線(グローバルIP付)

まずこれが無いと外部に公開できない!
加えて、外部公開するのに必要なのがグローバルIPアドレス。 集合住宅の場合、プライベートIPアドレスしか割り振られない事があり、一戸建て向け回線においてもグローバルIPアドレスが付与されない物がある。
更に、グローバルIPが割り当てられる事業者においても、サーバ運用を禁止している場合がある。この点に関しては自分の利用している回線を確認しよう。
参考程度に以下にサーバ公開が可能かどうかを回線毎に示す。

回線サービス名 鯖外部公開 備考
フレッツ系 基本的にグローバルIPあり
プロバイダによっては30GB/日の転送制限があるのでサーバー運用時には注意[1]
auひかり系 基本的にグローバルIPあり
プロバイダによらず30GB/日の転送制限があるのでサーバー運用時には注意[1]
nuro光 サービス開始当初は個人向けはプライベートIPのみの旨公式サイトに記載があったが、現在は10G含めすべてグローバルIPありとのこと
CATV系 事業者によりけりなので要確認。
プライベートIPの場合や、グローバルIPだが鯖立て禁止の場合などがある。
また、同じ事業者でも地域により異なる場合があるため注意。

※プロバイダなどに問い合わせた上での回線契約およびサーバー運用を推奨。

ブロードバンドルーター

まずあるはず。間に無線LANルーターを噛ませていればそれが当てはまる可能性がある。
ただし、光回線契約をしている場合、レンタルのルーターがあり、ONU(光終端装置)とルーターが一緒になっている場合がある。
その場合、そちらが大元のルーターの役割を持っているので、無線LANルーターのルーター機能は切ってしまおう。(有線LANハブ兼アクセスポイントとして使用する)
なお、そちらに関してはおそらくポート開放やらでめんどくさいパターンになるので頑張ろう。
NECやBUFFALOといった市販の無線LANルーターの方が大元のルーターになっている場合は、多分やり方は調べりゃいくらでも出るのでおそらく楽。

PC

一般的にPCと呼ばれる物で、かつLANが付いている物なら一応どれでもサーバー化可能。もし余っているPCがあるのなら、まずはそれでサーバーを立てて遊んでみましょう。良い経験になります。
その上で、以下に示す向き不向きというものを意識して安定稼働を目指しましょう。
あと、常時稼働するものなので、少し消費電力も気にしましょう。一人暮らしの場合は特に。

  • サーバー
    名実ともにサーバーとしての利用を想定して設計されたものなので、信頼性は高い。時折NTT-Xなどで1~2万円程度という非常に安い価格で販売されることもあり(安鯖)、手軽に安定したサーバーを運用するなら非常におすすめ。
    ただし、サウンド機能がなかったり、PCI-Eが×8という変則的なものも存在するのでその辺りが必要な場合は注意は必要。(大抵は困らないと思われるが)
  • ノートPC
    しばしば、ノートPCは消費電力が低く(2コアi5程度のクラスでも20W以下にできる)、更にバッテリが付いていて停電時も安心だからサーバー向き、などと言われることがありますが、正直あまりおすすめ出来ません。
    熱がこもりやすい上にメンテナンス性も低いので、長期間の安定稼働は望めません。おためしで数日間鯖にしてみるならアリ。
  • 一体型PC
    ノートPCと同じく、内部に熱がこもりやすいのでサーバーには不向き。常時稼働が前提のサーバー用途で利用すると、HDDなどがすぐに壊れてしまう恐れがある。
    また、HDDの交換においても分解に難がある場合が多いので厄介。
  • MAC
    こいつをサーバーにすると考えてはいけない。いいね?
    真面目な話をすると、ノートPCや一体型PCのようなメンテナンス性の悪さ(超絶バラシにくい)に加えて、専用のパーツが必要だったりなど、パーツの互換性に難がある。
    サーバーにはできるらしいが・・・まあ、やるなら壊すつもりで。
  • 自作PC
    パーツ選びが重要。これによりサーバー向きか否かが大きく変わる。詳しくは自宅サーバーのための自作PCを参照。
  • Raspberry Pi
    小型、低消費電力という点だけならピカイチ(4W行かない)。ただし、スペックは低いので制限がある。あとフラッシュを焚くとハングアップする(モデルによる)。でも割りきって使えば省スペースエコサーバとして活躍できる。あと初期投資が安い。詳しくはラズパイサーバー部を参照。

ソフトウェア

ハードウェアが準備出来たら、次はソフトウェアを準備しよう。

  • OS
WindowsかWindowsSeverかお好きなLinuxを準備しましょう。

やる気

おきまり。無きゃ構築して運用できるわけないだろ!いい加減にしろ!

くじけぬこころ

ルーターのポート開放設定が見つからなくてもめげない心も必要(レンタルのルーターだと隠しメニューとかにあったりする)。
サーバーが安定しなくってもいろいろ見直すことも・・・ね。


大まかな手順

必要な物が準備出来たら、サーバーをたてていこう。

  1. OSのインストール
    まずこれがないとPCとして使えないので、光学メディアかUSBメモリあたりからインストールを行おう。
  2. 各種ドライバのインストール
    Linuxだとやらなくて良い場合が多い?気がするけれど、Windowsの場合は忘れずに行っておく。マザーボードに付属のディスクか、マザーボードのメーカーサイトから入手出来る。特にLANドライバが無いと通信出来なかったりするので忘れずに。
  3. ソフトウェアのインストール
    サーバーとしての各種機能を提供するサーバーソフトウェアをインストールする。
    ウェブサーバーとして動かしたいならApacheやnginx、初心者向けなら04webserver(Windows専用)などがある。
  4. ローカルIPアドレスの設定
    ローカルIPアドレスを設定する。
    通常はDHCP設定になり、LANケーブルをルータに接続するだけでローカルIPアドレスが割り当てられるが、ふとした拍子に変わってしまうことがある。特にサーバーの場合はローカルIPアドレスを指定してポートマッピングまたはDMZ設定を行うので、これが勝手に変わってしまっては非常に困る。
  5. ファイアウォール除外設定
    OS標準の機能でファイアウォールが実装されていることが多い。これがあると外部からのアクセスを遮断してしまうので、利用したいポートを開けておこう。例えばHTTPならTCPで80番。
    めんどくさいならファイアウォールを無効にしちゃうのもアリだけど、セキュリティに気をつけて。
    ここまで出来たら、別のPCからサーバーのローカルIPをブラウザに打ち込んでみて、正常にテストページが表示出来るか確認してみよう(ウェブサーバーの場合)。
  6. ポートマッピング もしくは  DMZ の設定
    外部からもアクセス出来るようにするために必要な設定。


具体的な構築手順

Linuxの場合

サーバー構築方法(Linux編)を参照。
さらに録画サーバーにしたい場合は録画サーバー構築方法(Linux編)を参照。

Windowsの場合

サーバー構築方法(Windows編)を参照。
さらに録画サーバーにしたい場合は録画サーバー構築方法(Windows編)を参照。


書きかけです

後でもうちょっと追加します、たぶん。


脚注

  1. 1.0 1.1 1日で30GB以上のアップロードを行うと、速度制限がかけられる場合がほとんどである。OCNなどのプロバイダでは複数回にわたって転送制限を超えた利用者を強制解約する場合がある。


サーバ部関連項目